ノビログ

のび太くんなボクが、【早起き習慣】にチャレンジするブログ

【黒歴史#1】クラスのアイドルに告白した話

今週のお題「アイドルをつづる」



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どうも、ノビです。

僕はモー娘。やら、AKBやら、テレビに出てるアイドルには全く興味がないタイプです。
もちろん、カワイイな~とは思う。
でも、彼女たちは別世界の住人で。
ゴールネットが雲の上だと、シュート打つ気にもなれない感じ。

逆に、身近な女子はスグに好きになる。

「あの子、なんだか、よく目が合う気がする……好き!」

「あの子、普段はギャルだけど、ピアノ弾けるんだ……好き!」

お前のストライクゾーンは、グローバルだなぁとよく感心されてました。

さてさて、そんな中学時代、
クラスのアイドル的存在がおりまして。

名前は、しずかちゃん(仮)
僕の地元では、他の学校でもカワイイと噂になるほどのアイドルっぷりでした。

そんな、クラスのアイドルに告白した話です。
ドラマチックな展開とか、オチとかはないからね!
軽い気持ちで読んでください。

【起】みんなのアイドル、しずかちゃん

しずかちゃんは、元気ハツラツとしてて、ギャルっぽい感じでした。
クラスのヒエラルキーのトップに君臨しており、常に二人の側近を従わせてました。

(側近の一人はポチャ体型だったのでジャイ子、もう一人は小さかったのでスネイ子と呼びます)

外見は、ずば抜けてカワイイというワケではないけど、モー娘の辻ちゃん(初期)に似てると言われてて、愛嬌溢れる顔立ちでした。

一方、僕はどんなヤツだったかというと、クラスのはしっこで、似たような友達とカーテンにくるまりながら、「遊☆戯☆王」のデック編成について考察する童帝でした。

実は、しずかちゃんとは家が徒歩1分のところにあり、小学校からの幼馴染。
小学4年生くらいまでは、よく一緒に遊んでたけど、小学校高学年になり、しずかちゃんが髪を染めたり、地元の悪い中学生とつるみ始めてから、疎遠になってました。
どんどん人気者になるしずかちゃんを尻目に、僕はスマブラでいかにキャプテン・ファルコンを使いこなすかに四苦八苦してました。

【承】ラブ、突然に

久しぶりにしずかちゃんと、会話と言える会話をしたのは、中二の初夏。

「昨日、公園で何してたのー?」
女子に話しかけられるのが久しぶり過ぎて、慌てふためくシャイボーイな僕。

「ファッ!?やっ…いや、次の試合のための作戦をちょっと…」
本当は、公園で友達とデュエルしてただけでしたが、当時クール&知的キャラに憧れてた僕は最高にカッコイイ回答を弾き出すことに成功。

しずかちゃんは、あまり気にしてない様子で「試合がんばってね」みたいな返答だった気がする。

遠巻きでカーテンの隙間から、デュエリストがこちらの様子を伺っている。

しずかちゃん
昔は、よく遊んでたのに、ずいぶん遠い存在になってしまった。
話すだけで、緊張で汗をかく。


さて、クラスのすみっこでコソコソニヤニヤしてるような僕でしたが、なぜか学年の番長的存在(呼び名:ジャイアン)とは気が合って、たまに遊んでいました。

ある日、ジャイアンがニヤニヤしながら僕のところに来て言いました。
「おい、ノビ、知ってるか?しずかちゃんな、お前のこと好きらしいぞ」

「は?ふッざけッ、そんなワケねーじゃん!」
ガンツ風に答えながら、
本当に、冗談で言ってると思って、信じませんでした。

でも、俺好かれてるかも…?
って意識が芽生えただけで、ヤバイ意識するようになりました。

それからというもの、しずかちゃんを目で追い続ける日々。
あっという間に、僕がしずかちゃんのことを好きになってました。
僕の、中学時代の「好き」はビックリするくらい軽いものでしたが。
それでも、寝てもさめても頭の中にしずかちゃんがいました。

【転】お前の告白も俺のもの

ある夏の暑い日、
ジャイアンが真剣な表情で言いました。
「ノビ、俺、告るわ」

相手はしずかちゃんではなく、別のクラスのかわい子ちゃん。

「だから、お前も好きな子に告れ」
マジで今考えると、ジャイアンそのものな発言ですねコレは。
さすがガキ大将!

あまりにジャイアンが迫ってくるので、押しに弱い僕はオッケーしてしまいました。
そして、しずかちゃんが好きだと教えました。

ジャイアンは、その数日後、告白しオッケーをもらい有頂天に。
「毎日に色がついたようだよ」等とポエティック野郎になってました。
キレイなジャイアンの誕生です。

そして、僕が告白するターンでした。
その日の空気感、よく覚えています。
暑い夏の日、落ちてきそうな空の下で。

場所は、放課後の教室。
作戦は、ジャイアンがしずかちゃんを呼び出し、そこで僕が告白するという作戦でも何でもないモノ。

肝心な告白シーンはよく覚えてなくて、でも、信じられないことに答えは「オッケー」
テンション上がりすぎて、お母さんにまで報告。

クラスのアイドルGETだぜーー!!
世界を手中に収めた心境でした。
ジャイアンが言っていたポエムが理解できました。

その世界に異変が起こるのは、初デート。

人生初デートということで、
気合を入れて、一張羅であるドラえもん色のセットアップを着用。
サイズ感は、流行先取りしてオーバーサイズ、要するにダボダボ。
靴は、雨の日も履けるようにと、お母さんが買ってくれた水陸両用靴。

デート言っても、何をすればいいのか分からないので、とりあえず駅ビルに行きました。
そういう作法を、誰か教えてくれないもんかね。

そして、行きつけの店(カードショップ)を紹介し、極秘情報であるレアカードの判別方法をクールに解説。

その後、ブックオフでオススメのマンガをプレゼント(ドラゴンボール26巻)
マックに入り、その場でドラゴンボールを読んでもらい、しばしディスカッション・タイム。

楽しいデートのはずでした。
僕の好きことをやってるし、何より好きな子と過ごしてる。

なのに、一番心安らいだのは、しずかちゃんとバイバイした後の瞬間でした。

デート中、僕の心はずっとモヤモヤ。
そう、楽しくなかった。

そのときは分からなかったけど、今なら分かる。
しずかちゃんが、どう思ってるか、反応ばかりを気にしてました。

で、しずかちゃんは、超つまらなそうにしてた。
そりゃそうだよね(笑)
だから、僕も楽しめなかった。

【結】それから、それから

しずかちゃんは急に素っ気なくなって、僕はワケがわからなかった。

ある日、ジャイ子に呼び出され、廊下に行くと、スネイ子としずかちゃんが、僕を待ってました。

そして、おもむろに、しずかちゃんは「ごめん!」と言い、去っていきました。

ジャイ子とスネイ子も「そういうことだから」みたいなことを、言い残し、去っていきました。

何がゴメンなのか意味不明だったけど、おそらく僕はフラレたんだろうなと受け取りました。

事実を確かめるのが、こわくて聞けないまま、学校は夏休みに入りました。

後日譚

結局、それ以降、今に至るまで、しずかちゃんとは話してません。
そして、フラレて良かったと心の底から思ってます。

アイドルは、手が届かなくて、遠い存在だから、キラキラしてる。

手に入れようとすると、あまりにも眩しくて、自分の薄暗さが耐えられなくなる。



しずかちゃんは、中学卒業後、本気でアイドルを目指して、テレビにも何回か出たようです。

でも最近、Twitterで、今の様子を見ると、一児のママになっていて、#親バカ #ベビフルなど、子育て系ハッシュタグがずらりと並んでました。
パートのレジ打ちの仕事をしてるそう。

あのとき、みんなが手に入れたかったクラスのアイドルしずかちゃん
今の気持ちはどうなんだろう。
楽しいのかな?
うん、なんだか、楽しそうだな。
それくらいバイタリティないと、アイドル目指さないと思う。

たまに、タイムマシンに乗って、あの夏の日々に戻りたくなる。
そして、教えてあげたい。
アイドルは、遠くて手に入らないから、良いんだよって。